面会交流につき支援団体の支援を受けることを内容とした調停が成立した事例【離婚解決事例41】
20代の夫婦 夫が依頼者
妻が子どもを連れて別居,離婚を求めてきた。
夫は離婚を了解し離婚条件の協議に入ると同時に子どもとの面会を求めたが,妻が面会交流を拒否。そのため協議が進まなくなり調停となった。
調停においても妻は「子どもが父親を怖がっている」として面会交流に否定的な態度を示していた。調停委員や調査官の働きかけにより裁判所で試験的に夫と子どもを面会させる試行的面会が実施された。試行的面会において子に夫を怖がる様子が見られず,調査官からも妻に対し,「面会交流について前向きに検討されたし」という意見が述べられた。
この結果を受け,妻は夫と子が面会することは了解する意向を示したが,面会交流時に夫と接触することについては強い抵抗感を示した。そこで,面会交流時の子どもの受け渡しについて支援団体の支援を受けることを検討することとなった。
妻と夫は,それまで支援団体のことを知らなかったため,調停と平行し支援団体の説明会に参加したり支援団体の利用施設の見学等を行い,双方とも支援団体の援助を受けることを了解。調停では,面会交流について,支援団体を利用すること及び支援団体の利用料金の分担等も取り決めて無事に調停が成立した。
コメント
別居している相手と接触するのが嫌という理由で面会交流に積極的になれないということも少なくありません。そのような場合に,面会交流を支援している団体の支援を受けるのも一つの方法です。
このケースの当事者はもともと支援団体の存在を知らなかったこともあり,最初は支援団体を利用することに尻込みしておられました。
しかし,説明会に参加をしたり見学に行くことにより,自分達の面会交流をどのように支援してもらえるかについて具体的イメージが持てるようになりました。
夫は,別居してから一年以上子どもと会えない状態が続いていましたが,調停で今後の継続的な交流の基盤を築くことが出来た事例です。
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