無断で離婚届が提出し離婚が成立したため、離婚無効の確認訴訟を提起し、勝訴した事例【離婚解決事例07】
解決までの経過
婚姻から10年以上経過。夫が依頼者。
妻が勝手に家を出て行き、依頼者が調べてみると妻が勝手に離婚届を提出していた。
これまで2人の間に離婚の話は出たことは一度もなく、当然、依頼者は離婚届に署名押印したこともない。
依頼者は離婚無効確認訴訟を提起した。
判決では、妻が依頼者に無断で離婚届を提出したことが認められ、離婚無効が確認された。
コメント
離婚(協議離婚)は、実際に離婚届を提出する際に、夫と妻の双方が離婚意思(離婚するという意思)を有している必要があります。夫婦の一方が離婚意思を有していない場合には、仮に離婚届が提出され受理されても離婚は法的には無効です。
もっとも、理論上は無効であっても、実際に窓口では離婚届が受理されてしまえば、その離婚が無効であることを主張し、婚姻状態に戻すのは容易ではなく「離婚無効確認訴訟」を提起せざるを得ないのが大半です。また、離婚無効訴訟においても「離婚する意思がなかった」ことを立証するのは困難なことが多いのが実情です。
最初にご相談を受けたときは、「離婚無効確認訴訟」ということで、難しい案件になりそうだという印象を受けました。実際、依頼者は、別の弁護士に委任して離婚無効を前提としない調停を申し立てましたが、話し合いにはならず、その後申し立てた離婚無効確認の調停も不成立に終わっていました。
裁判では、離婚届が提出された時期にご本人が離婚意思を有していなかったことなどを示す客観的な証拠(書類など)を提出するとともに、依頼者と妻の双方の尋問がなされ、最終的に勝訴判決を得ることができました。
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