コラム 96 ヒヤヒヤしてでもヘソクリをすべきか。

コラム 96  ヒヤヒヤしてでもヘソクリをすべきか。  2016/11/15






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 毎週土曜日に日本経済新聞とともに配達される日経プラスワンのなかで,「なやみのとびら」というコーナーがあり,そこで50代の男性から「妻に内緒の預金にヒヤヒヤしています」という相談が寄せられていました。
 いつバレるかヒヤヒヤしているが,妻には知らせたくないとのこと。
 いわゆる「ヘソクリ」ですね。
 離婚の場面でも,このヘソクリは結構問題になります。
 ある統計では妻は平均して数百万円ものヘソクリがあるという記事を以前に目にしたことがありますが,もちろん,どの家庭にでもあるものではありません。
 特にお子さんがいらっしゃる,特にふたり以上ともなれば,ヘソクリどころではないといった家庭も多いことでしょう。
 このようにあるのが当たり前ではないため,「ヘソクリがある」と主張するのであれば,そのように主張する側が「ヘソクリがある」ことを立証する責任があります。
 しかし,もともと証明などできない性質のお金ですので,結局,うやむやのままに終わることが少なくありません。
 「ある」と主張する側に立証責任があるため,「あるかないかわからない」状況では,「ない」ものとして扱われてしまいます。

 回答者の女優でエッセイストのミムラさんは,この緊張感を楽しめばよいとアドバイスしていますが,楽しむ余裕なんてない,楽しめるような関係性ではないから,このような相談をしていると思われます。
 「妻には知らせたくない」というのであれば,ヒヤヒヤしなくて済むよう妻に絶対に知られないように徹底的に隠しきる。これに尽きるのかもしれません(周到すぎる方がバレたときは気まずいですが)。
 その観点からは,相談者名義の預金にするというのはあまり上手くないように思われます。

 もっとも,妻の方が,この男性より高額のヘソクリを貯めている可能性も否定できません。しかも,徹底的に隠しきっていて,しかもヒヤヒヤせずに・・・。

弁護士 大川 浩介


 

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