コラム 89 結婚式の費用は誰が負担するの?-婚約取消の場合-

コラム 89 結婚式の費用は誰が負担するの?-婚約取消の場合- 2016/10/21






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 結婚情報誌を発行している会社が行った2016年の「結婚トレンド調査」によると,挙式・披露宴などの平均費用は359万7千円だそうです。この会社が調査の発表を始めた2005年以来,過去最高の金額だそうです。
 
 法律相談の際もこの結婚式の費用が問題となることがあります。
 「結婚式の直前に相手が別の異性と交際を継続していることが発覚し結婚をやめた」
 「婚約中にけんかが絶えなくなり結婚をやめた」
などなど事情はさまざまです。

 結婚式の式場を予約している場合,キャンセル料が発生します。
 結婚式のキャンセル料はけっこうなお値段です。
 参考までに相場を調べてみますと,3~4ヶ月前で見積額の20%,その後,日程が近付くにつれ高くなり,10日前~前日で80%,当日キャンセルは100%だそうです。

 婚約を取り消した場合,このキャンセル料は誰がどのように負担するのかという問題が発生します。
 基本的には,婚約取消の原因がいずれか一方の不法行為である場合は,その原因を作った方の負担となります。上記の例でいうと,婚約後も異性との交際を継続していた方が負担することになります。
 婚約取消の原因が,いずれか一方の不法行為とまではいえないような事情の場合は,双方当事者の協議により負担を決めることになります。
 婚約中にケンカが絶えなくなり婚約を取り消したようなケースでは,本人達は「相手が悪い。婚約取消の原因は相手にある」と思っていることが多いので,キャンセル料の負担の協議も紛糾しがちです。

 また婚姻取消だけでなく,離婚の際にも結婚式の費用が問題になる場合もあります。
 例えば,結婚はしたもの結婚前から続いていた相手の不貞により婚姻後1年に内に離婚したような場合です。「不貞関係を知っていたら結婚しなかったのに。高い費用をかけて結婚式もしなかったのに。結婚式のために負担した金銭をかえして欲しい。」となるわけです。
 このようなケースは既に結婚式を挙げており式に要した費用が純粋に「損害」とはならず費用そのものを相手に請求することはできません。もっとも結婚式のために多額の費用を出費したということは,慰謝料の金額を決める際に勘案する事情のひとつとはなり得ます。

弁護士 辻 祥 子


 

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