コラム 80 トム・クルーズが離婚の際に課した得意な条件とは?

コラム 80   トム・クルーズが離婚の際に課した特異な条件とは?   2016/9/20






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 ハリウッド俳優のトム・クルーズさんは過去に三度の離婚歴があります。
 三度目の相手が女優のケイティ・ホームズさんでした。
 ふたりは2012年に離婚しましたが,離婚条件として,ケイティさんは離婚後5年間は公に誰かと交際することができない,交際相手を娘に近づけてはいけない,これらに違反したら支払済みの約5億円を返金しなければならないという条件が課されたと報じられています(ちなみに,この5億円とは別に多額の養育費も支払われています)。
 娘のスリさんのことを彼は溺愛していて,彼女の服代に年に4億円も投じていたと言われています。
 トム・クルーズさんは娘さんだけでなくケイティを異様なまでに拘束していて,これが離婚原因であったとも報じられています(この拘束のことを「クルーズ・コントロール」と言うとか)。

 このような約束の法的効力は日本の裁判所では否定されるかもしれません。
 離婚した後まで配偶者の交際のあり方を拘束することは許されないと評価される可能性があるためです。「公に」というのも不明確ですしね。
 もっとも,当事者間では,ある意味,どのような離婚条件を定めるのも自由と言えば自由です。
 裁判所などに持ち出されることなく,当事者間だけで完結して約束として機能しているかぎり,「法的に無効である」などと無粋なこと(?)を言われる機会もないためです。
 したがって,法的な効力としては疑問に思われるような条項も,そのことを承知の上で敢えて設けることもあります。
 もちろん,明らかに公序良俗に反するような取決めは許されませんが,それぞれの夫婦に即した離婚の形があることも事実であって,時には前例のない特別な条項を設けることを考える必要に迫られることもあります。

弁護士 大川 浩介


 

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