コラム 72 「共同事業」としての離婚協議にはスピード感が大切?

コラム 72   「共同事業」としての離婚協議にはスピード感が大切?   2016/8/23






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 「離婚するのは大変。結婚する時の何倍ものエネルギーが必要だ。」とよく言われますし,私もこれまでに数え切れないくらいこの台詞を耳にしてきました。
 婚姻は,ある意味,婚姻届にサインさえすれば完了しますが,離婚するときは,財産や子どもなどをめぐって実にさまざまなことを決める必要があります。
 離婚するだけで何も決めないというのも,ひとつの決めごとです。
 したがって,離婚というのは,ある意味で「最後の共同事業」であると言えます。
 協議離婚では片がつかず,調停や訴訟で離婚する場合でも,互いに対立しながらも,やはり共同で離婚のかたちを決めることに変わりはありません。

 ただ,「共同事業」などできない関係にあったからこそ離婚するケースが少なくなく,したがって,いざ離婚するということになっても,なかなか話が進まないことがよくあります。
 特に一方が「物事を決めたがらない」性質の人であったり,「面倒なことを後回しにする」性質の人であったりすると,みるみる時間だけが過ぎていく,しかも年単位で,ということも珍しくありません。
 たまにあるのは,そちらの性質の人が離婚を強く求めて,離婚することになったものの,なかなか話が進まず,必ずしも離婚が本意ではなかった他方配偶者の方がやむを得ずリードしていくというパターンです。  その段階では関係修復が難しく自分も離婚した方がよいと思っていることが多いので,釈然としない思いを抱えながらも,その作業をしていくという人が多いです。

 もちろん常に早く進めるのがよいというわけではありませんが(時には時間を設ける必要があり,そうしないと却って長引くこともあります),無意味に長期化させないためには,場合によっては期限を切ったりしながら話を進めていく必要があります。
 どこかでスローダウンしてしまうと,その後はそのペースを引きずってしまうことが少なくありません。

 相手あってのことで思うように行かないのが常ではありますが,「自分なりに目標の期限を設定する。」,「期限を設けてやり取りをする。」,「スピード感を大切にする。」,「スローダウンしないよう気をつける。」といったことを意識して協議にのぞむことが重要です。

弁護士 大川 浩介


 

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