コラム 70 離婚の届出をした女優の高島礼子さんの胸中は?

コラム 70   離婚の届出をした女優の高島礼子さんの胸中は?   2016/8/2






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 覚せい剤取締法違反などの罪で起訴されて保釈された元俳優の高知東生さんが留置場から女優の高島礼子さんに署名押印した離婚届を送っていたことが話題になっていましたが,昨日,その離婚届を高島さんが提出して受理されたことが報道されました。

 不貞に犯罪行為・・・。完璧なまでに「有責配偶者」に該当する高知さんは,仮に離婚したくなかったとしても,高島さんから離婚を求められれば,これを拒むことは事実上不可能でした。
 他方,高島さんには離婚しないという選択肢もありました。
 高知さんがいくら離婚を希望しても,高島さんが離婚したくなければ,「有責配偶者からの離婚請求」と言って,高知さんの思うようには簡単に離婚できないというのが法的な帰結です。
 高島さんが離婚に踏み切った背景については,いろいろと憶測が飛びかっています。
 離婚すること,または離婚しないことによる仕事への影響などを総合考慮して決断したことはたしかでしょう。
 一般の方のケースでも,相手が有責配偶者の場合,離婚するか否かという「カード」がこちらにあるため,どのような条件で,いつ離婚するかを慎重に考える必要があります。

 高島さんのケースでは,仮に離婚しないとすると,刑事裁判で情状証人として,これからも高知さんを見守っていくと証言することになる可能性もありました。そうすると,その後は世間的には離婚すると切り出しにくくなったことでしょう。
 また,覚せい剤事犯の再犯率は異様に高いのですが,離婚しないまま高知さんが再度逮捕されるような事態になれば,刑事役など多い高島さんの女優生命に致命的な打撃を及ぼしかねません。

 また,高島さんのケースでは,財産分与の問題も,本来,その決断に影響し得ます。
 婚姻中の財産の形成状況にもよりますが,高島さんが請求することができる慰謝料を優に上回る財産分与を高知さんにしなければならない可能性もあります。
 もし財産分与がネックになり得るのであれば,漫然と離婚の届出をしてしまうと,離婚から2年間は財産分与の請求が可能ですので,後々高知さんから財産分与を求められる可能性も出てきます。

 真相はわかりませんが,今回,離婚するに当たって,この辺りのことについて何らかの合意をしている可能性もあると思います。
 そこでは,高島さんの方が,ある程度まとまったお金を渡してでも,財産分与について決着をつけて離婚した方が財産分与をめぐって蒸し返されるよりはマシという「政策的な判断」もあり得るところです。

弁護士 大川 浩介


 

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