コラム 67 調停で相手と顔を合わせることはありますか?

コラム 67 調停で相手と顔を合わせることはありますか?2016/7/22






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 離婚調停について「相手と顔を合わせることはありますか?」という質問を受けることがあります。

 離婚調停は,自分と相手方が交替で調停室に入るので原則として相手と顔を合わせることはありません。しかし,一度だけ相手と顔を合わせることを避けることができない場面があります。それは調停成立の時です。調停では,調停成立時に裁判官が当事者の前で調停条項を読み上げて内容を確認しますが,その際,当事者の双方が同席して内容を確認することになっています。例外的に,DV案件や同席することにより心身の不調が生じるような場合は,同席ではなく交替で調停条項の内容確認をします。
 もっとも,最近では上記のような運用も緩やかになってきており,DV等の事情がなくても本人が同席を強く拒めば,裁判所も無理強いするわけにもいかず,同席はせず交替で調停条項の確認作業をしています。

 調停成立時,調停委員が本人に対し,調停条項の確認の際に相手と同席で構わないか意向を確認します。いまさらわざわざ相手の顔を見たくないという人が多いですが,同席が原則であるし,これで最後ということもあり,みなさん躊躇しながらも同席されます。
 私が代理人としてご本人と一緒に出席している場合,ご本人が嫌がっている場合は無理には同席は勧めませんが,ご本人が「どうしましよう…」と迷われている場合は,同席を勧めています。
 離婚の場合,調停が成立した後も養育費,面会交流,時には住宅ローンの支払など相手との間で長期間約束を守っていく(守らせていく)必要があります。時には20年近くにも渡る長期間の約束を守っていく(守らせていく)には,互いに顔を合わせて約束の内容を確認するという作業が一定の心理的な効果があると考えています。
 また,夫婦という関係を解消する区切りとして,最後に一度だけ顔を合わせるという多少儀式めいたものがあってもよいのではないかと思っています。

弁護士 辻 祥 子


 

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