コラム 63 相続の手続が(ちょっぴり)簡略化します -法定相続情報証明書を発行-

コラム 63 相続の手続が(ちょっぴり)簡略化します -法定相続情報証明書を発行- 2016/7/8






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 相続手続を簡略化するため,相続人全員の氏名や本籍地などの戸籍関係が記載された証明書「法定相続情報証明書(仮称)」が来年から発行されることになりました。

 相続手続においては,不動産登記の変更,銀行預金の解約,相続税の申告等々あらゆる手続において,被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本などの相続人を確定するための戸籍関係書類の提出が求められます。
 シンプルなケースだと戸籍関係書類は数通で済みますが,事情によっては大量の戸籍関係書類が必要になることもあります。私が受任した案件でも戸籍関係書類を40通ほどを集めなくてはならないケースがありました。
 そして,この戸籍関係書類一式は,不動産登記,預金解約等々のあらゆる手続において提出する必要があります。何度も戸籍関係書類一式を取り寄せなくてはならず非常に煩雑です。また,戸籍関係書類一式が大量となる場合,何度も取り寄せると費用もバカにならないので(上記の40通の例では取り寄せ費用だけでも3万円ほどになりました),一度取り寄せた一式を各手続で持ち回りで提出することになります。銀行などでは「写し」でも大丈夫なところもありますが,基本的には原本を要求されるので,原本を一度提出して返還を受けた後,次の手続を行うことになり非常に時間がかかります。
 来年から導入される新しい制度では,一度,必要な書類をそろえて法務局に提出すれば,相続人全員の氏名や本籍地などをまとめた証明書が発行され,以後は,証明書1枚で足りるようになります。
 法務局に提出が求められる書類は,相続人全員の本籍,住所,生年月日,続柄,法定相続分などが記載された「関係図」,被相続人の出生から死亡までの戸籍,相続人全員分の戸籍などです。

 この新制度は,高齢化社会を背景に相続手続の簡略化の求めに応じて設けられたものです。
 もっとも,新制度でも,戸籍関係書類を一度は法務局に提出する必要があり,最も手間がかかる戸籍関係書類の収集作業の負担はまだ残されています。
 戸籍関係書類の収集作業も何とかならないでしょうかね。

弁護士 辻 祥 子


 

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