コラム 45 子どもが生まれたら離婚に注意?? -産後の危機-

 

コラム 45 子どもが生まれたら離婚に注意?? -産後の危機-  2016/5/6






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 連休中に撮りためておいていたテレビ番組「NHKスペシャル『ママたちが非常事態!?』(1月31日放送)を見ました。番組では,6歳未満の子どもをもつ家庭のうちいちばん育児がたいへんな0~2歳の離婚がもっとも多いという調査結果が紹介されました。

 NHKは数年前にも出産後に急激に夫婦仲が悪化する現象を「産後クライシス」と名付けて特集を組んでおり,吉事であるはずの出産が,夫婦の関係の危機を招きかねない側面を有していることに以前から着目しているようです。

 離婚の相談の中で,出産(場合によっては妊娠)を契機に夫婦の気持ちにズレが生じてしまったという話をときどき耳にします。そして,そのような相談では多くの場合,妻が夫の言動の中の気に障る部分をどうしても許すことが出来ず,やがて夫婦関係がギグシャクしだすというパターンです。

 よくよく聞いていると,夫の言動の「気に障る部分」というのは万人が不快に感じる言動というものに限られません。同じことをされても何割かの人は怒るだろうけれど怒らない人も何割かいるだろうという内容も多いです。私自身が女性なので「ああ,それは腹立つだろうな。」と共感することが多いですが,一方で「男性にそこまで気を配れといってもハードル高いだろうな。」と感じることもあります。

 私自身の出産の経験からも感じていることですが,妊娠,出産,乳幼児の育児は,どうしても男と女という性差が際立つ出来事です。

 出産前後の妻の精神状態について,男性である夫には理解しづらいことも多いと思います。一方,妻の方も「出産」というのは初めて(あるいは数少ない)経験なので,出産前後の自分の精神状態について自分でも理解できない部分がたくさんあります。

 いつもならば乗り越えられるようなほころびでも,出産前後という特殊な時期であるが故に亀裂が広がってしまったと考えられる場合もあります。

 さて,話は冒頭の番組に戻りますが,番組では,出産後に妻が夫に対してイライラを感じる理由や育児に関して孤独感や辛さを感じる理由が,出産後の女性の脳の仕組みにもとづいて説明されていました。

 夫も妻も,出産前後の時期は離婚を招きやすい「要注意時期である」ということを認識しておくだけでも随分と違ってくるだろうと感じています。

弁護士 辻 祥 子


 

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