コラム 39 発達障害と離婚

 

コラム 39 発達障害と離婚 2016/4/15






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 発達障害(自閉症スペクトラム,アスペルガー症候群,注意欠如多動性障害(ADHD),学習障害(LD)など)をもつ子どもが,学校生活に不適応を起こしてしまうことがあります。しかし,適切な養育や訓練により,症状が改善したり学校への適応力を伸ばすことも可能で,現在では,学校側も対応策を準備しています。

 また,最近は,大人の発達障害にも理解が広がりつつあり,職場でも発達障害をもった従業員への対応や職場環境を整えようとする動きが見られます。
 このように発達障害が学校生活や社会生活に影響をあたえることは広く認識されていますが,夫婦の関係にも影響を与えている場合が見受けられます。
 
 一緒に生活を始めたら,家事の段取りがうまくできず片付かない,用事を頼んだのに忘れることが頻繁にある,スケジュールが把握できていない,明らかに冗談だと分かるはずの内容なのに真に受けて激怒するので会話に気をつかう等々,発達障害の特性に配偶者が戸惑う場面が出てきます。
 配偶者も,最初は「あれ?」と少し疑問を感じ軽く注意するだけであったのが,度重なるといらだちを感じるようになり,本人も焦ったり落ち込んだりして関係がギクシャクし始めます。配偶者は,本人にやる気がないように見えて憤りを感じ,本人は配偶者の態度を厳しいものと感じ,最悪の場合お互いが「もうこの人とはやっていけない」と感じ離婚にまで発展してしまいます。

 私が関わった離婚でも,ご本人が自分の発達障害に気づき,家庭生活をおくる上での不都合に対処する方法を知っていたり,配偶者にも自分の発達上の特性に理解を求めることができれば,離婚という結末を避けることができたのではないかと思うケースがあります。

弁護士 辻 祥 子


 

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