コラム 37 和解に対する誤解

 

コラム 37 和解に対する誤解 2016/4/8






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 離婚訴訟の途中で和解の話がでることがあります。
 裁判所から和解を提案される場合もあれば,夫婦のどちらか一方が和解を提案してくる場合もあります。

 みなさん「和解」にはどのようなイメージがありますか?
 裁判所や相手から和解を提案されたとき,和解条件の内容にかかわらず「和解する」ということそのものに抵抗感をもたれる方もおられます。

 「和解」というと,相手にすり寄ったようなイメージや相手に許してもらった(あるいは許した)ようなイメージがあり,「どちらの言い分が正しいか裁判で白黒つけてやる」と意気込んでいたような場合には,受け入れ難いのかもしれません。裁判所からの和解の提案に対し,「あいつを許したり,仲直りするつもりはないので,和解はあり得ません。」とコメントされた方もおられます。

 しかし,裁判での和解は,「仲直りする」とか「相手を許す(許してもらう)」ということではありません。和解とは,双方のどちらに正当性があるのかの判断を保留しつつ,条件の折り合いをつけることです(もっとも,どちらの主張に正当性があるのかは証拠関係で,ある程度裁判所が心証を抱いている場合もあり,それが和解内容に反映されることはありますが)。和解とは,単に「条件の調整」だとドライに受け止めた方が抵抗感がなくなるかもしれませんね。

 和解には,判決にはないよいところがあります。

 判決では,裁判所は原告が求めたことに対する判断が示されるだけです。しかし,和解では,それ以外にも当事者間の紛争の解決に必要だと思われることを盛り込むことができます。例えば,原告が,離婚,親権者の決定,養育費を求めて裁判をしたような場合,判決では,離婚を認めるか否か,(離婚を認める場合)親権者はどちらか,養育費はいくらかについての判断が示されるだけです。しかし,これが和解となると,面会交流の条件も和解条項の中に入れることも可能です。両親などの親族も巻き込んで大きな紛争になっていたような場合には,「今後,当事者双方及びその親族の名誉を害するような発言は互いに慎む」といった約束を和解条項にいれるような場合もあります。
 裁判で,和解の提案があったら,とりあえず一度は耳を傾けてみることをおすすめします。

弁護士 辻 祥 子


 

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